企業Web担当者がホームページを成果あるものにするための不可欠な作業とは
まずは15分、アドレスに目を配りながら自社サイトをさっと見る
さて、Web担当者になったらまずする仕事のリストアップにかかりましょう。 Web担当者の仕事は猛烈に多岐に渡るので、本気でいきなりリストアップするとみんな気が遠くなってしまうと思うので、まずはざくっとカテゴライズしていきます。
(1)今のWebサイトの状況を知る
(2)コミュニケーション回路・味方を作る
(3)便利な道具を集める
(4)方向性を決める
(5)いきなり手を打つ
着任早々、いきなり手を打って効果を上げたりするのは気持ちいいですね。でも会社の状態によっては、効果が上がったことが他の誰にも気づかれず、がんばったWeb担当者が何にも評価されない、なんてことも少なくありませんからご用心。
みんなきっと「早く便利な道具の話を教えてくれ」と思っているのでしょうね。Webの運営には担当者を助けてくれる便利な道具がたくさん揃っていますから、使わない手はありません。
例えばこの原稿を書いているHARMONYだっていろんなツールを出していますよ。無料のCMS(ホームページ運営ツール)「NoCo!(ノコ)」なんてどうでしょう?、とさりげなく宣伝もはさみながら…
でもあわててはいけません。いくら便利な道具があっても、「何」に使ったらどう助かるのか分かっておかないと機能を理解するだけでしんどいですから、順序良く進めましょう。
裏のテーマは「目に見える成果を上げて、あなたの評価を高める」。道具を集めて成果を出しても孤立無援ではもったいないことです。
着任してまず行うのは状況確認です。このホームページ、いったい何ページぐらいあるのか? 広告とか出しているのか? そのあたりから入っていきましょう。
もう少し細かく見ていくと、次のような項目が挙がります。
●1-1 Webの構造と量を知る
●1-2 サーバや更新方法やこれまで使っていた道具を知る
●1-3 アクセスの実態を知る
●1-4 目的と目標を知る
●1-5 これまで打ってきた「策」を知る
最初にこの5つから手をつけていきましょう。
1-1 Webの構造と量を知る
まずはWebの構造と量を知りましょう。これだけでも実は難しいのです。多くの会社で、担当者が変わると「うちのサイトがいったいどんな風になっているのか分からない」とこぼしていることが少なくありません。 最初は一度、トップページから普通にブラウザで開いて順番に、さらっと見ていきましょう。トップから企業情報、「企業情報はこんな目次になっているんだな」を確認して、次は商品情報といったぐあいに。
このとき、注目するのはブラウザのアドレス欄。順序良くまっとうな英語で
トップページ http://www.yourdomain.co.jp/
企業情報トップ http://www.yourdomain.co.jp/company/
会社概要 http://www.yourdomain.co.jp/company/outline.html
沿革 http://www.yourdomain.co.jp/company/history.html
と並んでいれば良いのですが、会社概要が「gaiyou.html」だったり、社長メッセージだけ別のフォルダに格納されていたりしていないか、確認しながら見ていきましょう。
この段階であまり目を光らせながら見ていくと疲れますから、この巡回は「大学3年生が就職したい会社のホームページをひと通り見る」ぐらいの感じで15分ぐらいでさらっと見ていきます。
ページの量も「15分で見るには多いな」とか「あれ、すぐ見終わってしまった」といった印象だけ持つことです。次回から精密にWebの構造と量を知る仕事に入っていきますね。